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スコア+パート譜セット
【編成】
弦楽オーケストラ(1st Violin, 2nd Violin, Viola, Violoncello, Double Bass)
【難易度】3.中級者向き
【作品名】紅葉する山々 The Forest Colored with Leaves
【作曲】
小室昌広 (Masahiro Komuro)
【演奏時間】約3分
この作品は尚美ミュージックカレッジ専門学校における弦楽合奏授業の教材として制作されました。
コントラバスが2パートに分かれているのは、当時の授業の参加人数と編成を踏まえたものであり、教育的配慮に基づく設計です。
楽曲は全曲を通して全パートがピッツィカートで演奏されます。全曲をピッツィカートで演奏する弦楽合奏曲はいくつかありますが、どれもリズミカルで速い動きが主になっており、良い響きのあるピッツィカートの練習には向いていないと感じていました。
そこで、ピッツィカートの響きが充実するにつれて楽曲が華やかになる曲を作成することにしました。
また、8分の6拍子で互いに拍を埋め合わせる2対1と1対2のリズムを組み合わせるアンサンブルを行うことにより、3拍子におけるリズム感の精度を上げる訓練ともなるようにしました。
そして、様々な調を経由していく構造によって、調性による音色の変化を感じたり、演奏の工夫を必要とすることを学べるようになっています。これはピッツィカートをうまく鳴らすことができないと感じ取ることができないので、必然的に奏法の向上が求められることとなります。
曲は、イ長調で、紅く染まった葉が落ちてくる様子を描いた短い序奏で始まります。すぐに全体のアンサンブルとなり、なだらかな音階下降のメロディーが和音の色合いが刻々と変わっていく和声に彩られながら流れていきます。時折落ち葉が風で舞い上がるような動きを含んでいます。その後、音階下降のフレーズを短くして和声が安定した部分となります。ここからは、一定の長さのフレーズを転調して繰り返すことで、色合いの異なる紅葉が並んでいる様を表現しています。その構造は前半がD→B♭→F♯の長3度転調、後半がA→C→E♭の短3度転調となっています。
再び最初のメロディーが再現され、突然変ホ長調へ移行し、これまでと異なる色調のコーダとなります。最後は解放弦やフラジオレットのピチカートを用いた、より響きが残る音で終わります。
この曲の作成過程では、まずピアノでショパンの前奏曲集の第19曲変ホ長調に似た楽曲を作り、それを基に弦楽器に音を振り分ける形でスコアを作成しました。点描的に散らばる弦楽器のピッツィカートが、様々に紅葉する樹々の集まりを俯瞰するイメージになると思います。
この作品は、弦楽合奏の教材として連作的に作成されている楽曲群のひとつであり、各作品に四季のイメージを付すというコンセプトのもとに構想されました。
本作は「秋」の情景を描いた一曲として仕上げられています。
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